ちくま日本文学019 永井荷風 (ちくま文庫) by 永井 荷風


ちくま日本文学019 永井荷風 (ちくま文庫)
Title : ちくま日本文学019 永井荷風 (ちくま文庫)
Author :
Rating :
ISBN : -
Language : 2008/7/9
Format Type :
Number of Pages : -
Publication : 筑摩書房 (2008/7/9)

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ちくま日本文学019 永井荷風 (ちくま文庫) Reviews

  • 青木星斗

    特に「日和下駄」などは江戸の風情残る東京の散策録そのものであり、荷風がいかに江戸の生活の名残を愛していたかが読み取れる。 　「ぼく東綺譚」は実験的な構成も一部取り入れつつ実に伝統に根ざした落ち着きと深みが感じられる小説だ。場所が似ていることもあるが、滝田ゆうのマンガを思い出したりもする。これらの風景も戦争で燃えてしまったのかもしれない。 　「断腸亭日乗」はまさに戦争末期と戦後の混乱を描いてる部分がここでは収録されている。

  • yta-otw

    レビュータイトル通り、色々な国の風景や色々な感情を切り取り、箱庭の様に本の中に移し替えるとても美しい日本語。永井荷風の感じたものが3Dの様に感じられます。良く出来た俳句の中に、あくまでもサッパリと自分の気持ちを反映させる手法。日本語って綺麗ですね。

  • 猫だるま

    あめりか物語より(林間 落葉) ふらんす物語より(ローン河のほとり 秋のちまた) すみだ川 西遊日誌抄 日和下駄 墨（サンズイのついた墨）東綺譚 花火 断腸亭日乗より　を収録。東京っ子にとって東京は懐かしい故郷だ。都市の宿命か変化を余儀なくされ、記憶にある好きな風景が変わってしまうと、がっかりしてしまう。どうしようもないことなのだが、かなしいはかなしい。そんな気持ちを代弁してくれる墨東綺譚は、何年かに一度、開く小説の一つです。